フリーランスになった乾物マン日記

40歳半ばでフリーランス生活をはじめたパパブログです。オーナー会社より営業委託を受け、自身の営業力だけで独立・法人化を目指します。退職に伴うトラブル・対応・準備などを含め、フリーランスの身分での業界内での立ち回り方などを紹介します。乾物(昆布)についても語っていきます。

富山県で愛されている とろろ昆布(黒とろろ・ソフト昆布)

富山県独自の昆布文化

 

 

フリーランスなりました乾物屋です。

 

全国には、その土地に根付いて愛されている食材があります。

 

その一つに、富山県で愛されている「黒とろろ」「ソフト昆布」があります。

他県ではあまり見かけない商品です。

ちょこっと紹介しますので、興味のある方はのぞいてみてください(笑)

 

黒とろろとは?

1.通常のとろろ昆布との違う点

通じようの、とろろ昆布と違う点は、

 

文字通り 色が黒いとろろ昆布であることです。

 

 

一般的にスーパーで販売されている、とろろ昆布が緑茶がかった色をしています。

 

「黒とろろ」は使用する原料昆布を変えることにより、黒く仕上がります。

 

 

どのように使用原料昆布が違うか説明いたします

 

 

通常のとろろ昆布は、数種類の昆布をブレンド(味・香りなどを考慮)したものを圧縮し、圧縮断面を機械で削っています。

 

 

詳しくは下記の

 

「とろろ昆布って年間それだけ食べられているのか?」に書いてあります

www.knbt.work

 

 

 

「黒とろろ」も作り方は、ある程度同じです。

 

 

大きく違うのは、ブレンドする昆布が違うのです。

 

春採れの若生昆布(水昆布ともいう)というものを使用します。

 

昆布は2年製です。採取時期によっても呼び名は変わってきます

(例)棹前昆布・早取昆布など

 

 

若生昆布は1年目に採取したの昆布のことを指します。

 

この若生昆布は非常に柔らかく薄いのが特徴です。

 

この薄い昆布(断面に白い部分が少ない)を使用することにより、削り面が黒く仕上がったとろろ昆布になります。

 

また通常のとろろ昆布より細かく削られている為、ふりかけ使用に向いているとろろ昆布に仕上がっています。

味は黒皮部分が多く使用されている為、塩分・酸味が濃いめです。

 

 

黒とろろに対し、「太白とろろ」というものも存在します

 

 

昆布の黒皮の部分を削り取り、芯の白い部分だけで削ったとろろ昆布です。

黒とろろに比べ、味もまろやかで、昆布自体の甘味が感じられるとろろ昆布です。

色が白い為、贈答品として使用されていることが多いです。

 

 

富山県は呉羽丘陵を境に呉西・呉東地区に分かれます。

この地域の違いで味の好みが変わります。

 

呉東地区の方々は、酸っぱい黒とろろを好みます。

 

袋の裏面に記載されている、製造者・販売者の地域所在地が呉東の場合、酸っぱい黒とろろになっていることが多いです(笑)

 

2.ルーツ

 

元々は職人が、のこぎり刃の包丁を使い、手加工で削ったものが(手中)が発祥とされています。

 

現在も富山県にはこの手中を削る職人が数人おられ、昆布専門店などで販売されています。(大阪近郊の専門店でも入手できます)

 

 

今は機械製が大半を占めています。製造しているメーカーもごくわずかになってきました。

 

 

 

 

3.ソフト昆布とは?

 

「黒とろろ」と同じように富山県のスーパー・専門店には「ソフト昆布」というものが

販売されています。

 

 

その名の通りソフトな口当たりのふりかけ昆布です。黒とろろよりも荒く削られており、消費者の好みで人気を2分しています。

 

酸味は「黒とろろ」ほど強くなく、食べやすい商品です。

多くは、おにぎりにまぶして食べます。

 

富山県内のラーメン屋さんなどで、「とろろ昆布おにぎり」 としてよく見かけますよ

 詳しくは下記にて

 

富山県の昆布文化

1.食文化

 

富山県民は昆布を多用します。

 

有名なものでは、

 

・おにぎり・ごはんのふりかけ

・昆布〆

・昆布巻きかまぼこ

・羅臼昆布(養殖)をそのままカットしてたべる

 

 

そのまま食べる文化がある為、羅臼昆布も天然ものより養殖物を好みます。

養殖物の方が天然物よりの柔らかい為です。少し酸味が感じられます。

 

 

そのほかに

 

・刺身にふりかけ、

・おでんにふりかけ(富山おでん)

・最近では米菓に海苔代わりに振りかけたメーカーさんもいらっしゃいます。

 

 

2.冠婚葬祭

 

 

一般的に葬儀に参列した際に受け取る、香典のお返しは「お茶の葉」が多いのではないでしょうか?

 

お菓子というところも聞きますが、富山県は昔から

 

・羅臼昆布の袋詰め

・黒とろろの袋詰め         などが香典返しとして配られてきました。

 

この文化も昆布の消費日本一に大きく貢献してきたと思います

 

3.高岡昆布めし

 

少し前より昆布県ということで街を上げて昆布文化を推奨しています。

 

・高岡昆布飯

・高岡昆布スーツ

 

という感じに 、オリジナルなブランドを立ち上げ、地域の飲食店・お菓子屋さんなどが取り組んでいます。

 

下記の   「高岡昆布百選」       に詳しいことがに載っています 

 

 

www.takaoka-konbu.com

 

 

 すこし脱線しましたが、富山が愛する「黒とろろ」「ソフト昆布」の紹介でした。